肥満
■肥満はなぜよくないか
 肥満は高血圧や高脂血症、糖尿病、耐糖能障害(糖尿病予備軍)、高尿酸血症などの生活習慣病発症の引き金になります。また、これらの病気は動脈硬化の危険因子なので、心筋梗塞や脳梗塞などを起こしやすくなります。さらに、肥満は下肢関節障害、脂肪肝、たんぱく尿、胆石症、虫垂炎などにもつながりやすく、心臓への負担の増大による息切れや動悸も起こします。近年、子どもや若者の肥満が増えており(図1)、問題になっています。
図1 肥満者の割合の変化

■肥満の判定法
 現在わが国では、日本肥満学会の勧告案に基づいて、BMI(Body Mass Index)による肥満度の判定がよく行われています。BMIは世界中で使われている肥満の指標で、学問的な国際比較も可能です。BMIは次の式で求めます。
 BMI=体重s÷(身長m)2
 BMIによる肥満度の判定は表1を参考にしてください。病気予防から見ると、日本人はBMI22程度が理想的とされています。
表1 BMIによる肥満度の判定法
判定
BMI
やせ
<19.8
普通
≧19.8〜<24.2
過体重(肥りぎみ)
≧24.2〜<26.4
肥満(肥りすぎ)
≧26.4

■演習・BMIを計算してみよう
 身長172p、体重75sの人のBMIを計算してみましょう。
 BMI=75÷(1.72×1.72)=75÷2.9584≒25.4
 この人はBMI25.4なので、表1から「肥りぎみ(過体重)」となり、減量が必要です(なお、BMIを計算するときは、身長がメートル単位であることに気をつけてください)。

■肥満対策は食事療法が主、運動は従
 肥満の治療は摂取エネルギーを制限する食事療法が中心で、これに運動療法を併用します。また、肥満の原因になったライフスタイルを見直すことも重要です。日本人に多い軽度の肥満の場合、まず1日の食事を1200〜1600kcalに制限し、毎日200〜300kcal分の有酸素運動(ウオーキング、体操、サイクリングなど)をこなします。ウオーキングなら1日1万歩がこの運動量に相当します。標準体重を30%以上オーバーした高度肥満の場合、食事制限がさらに厳しくなるので、医師と相談しながら減量に取り組むべきです。
●油断大敵、肥満のもとになりがちな食品と飲料水(以下の食品・飲料はどれもこはん軽く1杯(160kcal)に相当します)

(出典・人間ドックのほん第3編、わかりやすい肥満のはなしより)

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