膀胱・前立腺・尿道の病気
■排尿の異常が見られる
 膀胱・前立腺・尿道は尿の通り道に並んでいます。ですから、病気になるとさまざまな排尿の異常が見られます。とくに多いのは頻尿、排尿困難、排尿痛、残尿感で、尿意切迫、尿失禁、尿閉(尿が出ない)などもあります。また、尿の濁りや血尿が見られることもあり、とくに血尿は泌尿器系のがんの可能性もあるので急いで検査を受けるべきです。なお、泌尿器系への細菌感染では熱が出ることもあります。表1は中高年男性に多い前立腺肥大の問診表です。
表1 国際前立腺排尿症状スコア
  
まったくなし
5回に1回
2回に1回以下
2回に1回
2回に1回以上
ほとんど常に
1.過去1カ月間、排尿後に尿がまだ残っている感じがありましたか。
2.過去1カ月間、排尿後2時間以内にもう一度排尿にいかねばならないことがありましたか?
3.過去1カ月間、排尿途中に尿が途切れることがありましたか。
4.過去1カ月間、排尿をがまんするのがつらいことがありましたか。
5.過去1カ月間、尿の勢いが弱いことがありましたか。
6.過去1カ月間、排尿開始時にいきむ必要がありましたか。
7.過去1カ月間、床に就いてから朝起きるまで普通何回排尿におきましたか。
0回
1回
2回
3回
4回
5回
排尿障害度判定
軽度0〜7点
中程度8〜19点
高度20〜35点
1から7の合計点数

■症状と尿検査で見当をつける
 症状をくわしく聞いたあと、まず尿検査を行います。これによって尿路の細菌感染や前立腺肥大などの大まかな見当がつきます。次に細菌培養検査、前立腺の触診、超音波検査、X線造影、尿流動態検査(尿の出具合を見る)などによって、病気の診断や進展度を調べます。がんが疑われるときは、腫瘍マーカー、CT、MRI、内視鏡検査などを行います。前立腺肥大は、前立腺の触診と超音波検査ですぐにわかります。
●まず尿検査

■尿道から手術・治療ができる
 細菌感染による前立腺炎・膀胱炎・尿道炎は、抗生物質を中心に薬物療法を行います。前立腺肥大もまず薬物療法で対応しますが、肥大がひどい場合、前立腺を切除します。最近は尿道からの手術・治療が可能になっているので、治療は比較的簡単です。膀胱がんの場合も、表在性のがんであれば尿道から手術が可能ですが、進行したがんは開腹手術が必要です。前立腺がんの治療には化学療法、内分泌療法、手術療法などがあり、年齢や全身状態、がんの悪性度や進行度などを考慮して治療法を選びます。

■前立腺肥大は尿閉に注意
 前立腺肥大の場合、お酒の飲みすぎや下半身の冷え、乗用車やオートバイの運転、風邪薬の服用などは尿閉につながることがあり、注意が必要です。膀胱炎や尿道炎の治療・予防では、水分を多めに摂って尿の量を増やし、細菌を洗い流すことが重要です。また、食生活の欧米化とともに前立腺がんが増えているので、食事では動物性脂肪を摂りすぎないようにしましょう。

(出典・人間ドックのほん第2編、わかりやすい膀胱・前立腺・尿道のはなしより)

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