肝臓の病気
■肝臓の病気は症状が出にくい
 肝臓は異常が生じても症状がきわめて出にくい臓器です。しかし、急性肝炎や進行した慢性肝炎、肝硬変などでは、注意しているといろいろな自覚症状に気づきます。その1つが感冒様症状で、急性肝炎の初期に見られやすく、だるさや吐き気、食欲不振などを伴います。進行すると黄疸が出てきます。また、慢性的な肝臓の病気では、手のひらの周囲や親指の付け根が赤くなったり、首筋や胸などにクモが手足を広げたような形で血管が浮き出したり、男性なのに乳房がふくらんできたりします。

■肝機能検査で肝臓の大まかな状態を知る
 肝臓の病気の早期発見には、定期検診・人間ドックの受診が大切です。肝機能検査ではGOT、GPTがよく知られていますが、ほかにもさまざまな項目があり(表1)、肝臓の大まかな状態や病気の可能性がわかります。ウイルス性肝炎が疑われたら肝炎ウイルスマーカーを調べ、脂肪肝や肝硬変、肝臓がんなどの可能性があれば肝臓の超音波検査、CT、MRIなどを行います。また、病気によっては肝血管造影、肝シンチグラフ、肝生検、腹腔鏡検査などを実施します。
表1 主な肝機能検査
●血液中にGOT、GPTが現れるしくみ

■慢性化しやすいC型肝炎
 急性肝炎のうち、A型肝炎は入院して点滴や薬物療法、食事療法を行います。治りやすく、慢性化することはありません。B型肝炎も治療はほぼ同じですが、劇症化することがあるので油断はできません。C型肝炎は急性肝炎から慢性肝炎に移行しやすく、慢性化した場合には、肝臓を保護する薬を用いながら、食事療法をはじめとするセルフケアを心がけます。インターフェロンを使うこともあります。C型の肝硬変はがんができやすいので、定期的な検査を心がけ、がんの早期発見・早期治療をめざします。

■アフターケアと食事療法
 慢性肝炎や肝硬変の場合、きちんとした治療と日常生活の工夫で肝臓の状態を少しでも安定させることが大切です。仕事は肝機能と相談しながら行い、昼休みにはできれば横になって体を休めます。食事では次のような注意が大切です。@たんぱく質、エネルギーを十分に摂る。A脂肪を摂りすぎない。BビタミンA・B・C・E群を摂る。Cミネラル(鉄、亜鉛、マグネシウム)を摂る。もちろん、お酒を控えて禁煙することも大切です。

(出典・人間ドックのほん第2編、わかりやすい肝臓のはなしより)

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