高脂血症
■自覚症状がない「沈黙の殺し屋」
 高脂血症には一部の例外を除いて、自覚症状がまったくありません。そこで安心していると動脈硬化がどんどん進み、前触れもなくこわい合併症が襲ってきます。とくによくないのは高コレステロール血症で、心筋梗塞などの虚血性心疾患と深い関係があり、放置すると命にかかわります(図1)。高コレステロール血症は「沈黙の殺し屋」なのです。低HDLコレステロール血症と高中性脂肪血症は、高コレステロール血症の害をひどくします。
図1 総コレステロール値と血管疾患合併率

■血液中の脂質をチェック
 高脂血症は、血液の中の脂質が増える病気です。主なものは、悪玉コレステロールが増える高コレステロール血症、善玉コレステロールが減る低HDLコレステロール血症、中性脂肪(トリグリセライド)が増える高中性脂肪血症の3つです。そこで、血液検査で血液中の脂質の量をチェックします。一般には、血清中の総コレステロールが220mg/dl以上、中性脂肪が150mg/dl以上の状態を高脂血症と呼びます。

■予防・治療には和食がよい
 高脂血症を予防・治療する食事では、動物性脂肪を控えめにし、食物繊維を増やします。これには和食がぴったりです。肥満タイプの人は、小食・節酒でダイエットを心がけましょう。さらに適度な運動と禁煙をすれば万全で、軽い高脂血症であれば、検査値はみるみるよくなります。セルフケアで検査値が改善されない場合、あるいは最初から重症の場合には、併せて薬物療法をはじめます。高脂血症に使う薬は、腸からのコレステロール吸収を抑えたり体内でのコレステロール合成を抑えたりする薬です。
●栄養と運動に配慮して高脂血症を退治する

■危険因子は動物性脂肪の摂りすぎ、肥満など
 高脂血症の危険因子は、コレステロールを含む食品や動物性脂肪の摂りすぎ、食べすぎと飲みすぎ、食物繊維の不足、運動不足、喫煙などです。とくに動物性脂肪の摂りすぎと食物繊維の不足は、高コレステロール血症につながりやすいので要注意です。高脂血症でも、セルフケアのよし悪しが治療と予後を左右します。治療の過程でよいライフスタイルを身につけ、それを一生つづけてください。

(出典・人間ドックのほん第1編、高脂血症の予防と治療より)

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