糖尿病
■自覚症状が出たときは、すでに病気が進んでいる
 糖尿病では、図1のようなさまざまな自覚症状が出ます。しかし、実は糖尿病の初期にはまったく症状がなく、自覚症状が出る段階では病気はすでにかなり進んでいるのです。これを放っておくとこわい合併症が現れます。たとえば成人の失明原因の第1位は糖尿病性網膜症ですし、毎年、腎臓がだめになって人工透析が必要になる患者さんの3分の1強は糖尿病性腎症によるものです。糖尿病がこわいのは、こうした合併症があるからです。
図1 糖尿病の自覚症状

■糖尿病かどうかは検査ですぐわかる
 こわい合併症を予防するには、症状が出る前に糖尿病を見つけなければなりません。そのために、定期検診には必ず参加してください。尿糖検査と血糖検査を受ければ、糖尿病かどうかはすぐわかります。糖尿病が疑われるときは、さらに75g糖負荷試験を行って病気の有無や程度を確認します(図2)。
図2 75g糖負荷試験で見る診断基準

■まずセルフケア、次に薬物療法
 図2の境界型糖尿病や軽い糖尿病では、セルフケアが大切です。ポイントは食事やお酒の量を減らし、運動を心がけて、ともかく減量すること。それでも血糖値が下がらないときや最初から血糖値がかなり高いとき、あるいは合併症の危険性が大きいときは、セルフケアに併せて薬物療法を行います。糖尿病とわかったら主治医の指示を守り、病院などで開かれている「糖尿病教室」に積極的に参加して血糖値をコントロールしましょう。

■治療も予防も肥満解消から
 糖尿病のコントロールは、セルフケアのよし悪しに左右されます。軽い高血糖ならセルフケアだけで十分ですし、薬物療法が必要な場合も、セルフケアがよければ薬がよく効きます。セルフケアの知識は糖尿病の予防にもつながります。近年、生活習慣病である成人の糖尿病(2型糖尿病)が子どもにも増えて、問題になっています。2型糖尿病の最大の危険因子は食べすぎと運動不足です。肥満解消で糖尿病の予防を心がけてください。

(出典・人間ドックのほん第1編、糖尿病の予防と治療より)

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